ジーコらブラジルのレジェンドが日本を高評価。「西野は現代的な指揮官」 (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 Jリーグの黎明期、日本では本当に多くのブラジル人選手がプレーし、日本に本物のサッカーをもたらした。それも、そんじょそこらの選手ではない。ジーコ、カレッカ、レオナルド、ジョルジーニョビスマルク、ドゥンガ......みなブラジルのヒーローたちだ。ブラジル人が多くプレーするリーグは今でも少なくないが、これほどまでに豪華メンバーがそろったのは当時の日本だけだろう。自然とブラジル人の目は日本に集まった。

 また、ブラジルから日本に帰化したラモス瑠偉、反対にブラジルでサッカーを学んだ三浦知良らは日本サッカーにサンバのリズムをもたらしたし、日本代表もファルカンとジーコという2人のブラジル人監督が率いている。ブラジル人が「自分たちは日本サッカーのマエストロ(師匠)だ」と感じるのも、ごく自然なことだった。

 昔の生徒がどのくらい成長したか見てやろう。もしかしたら、そんなちょっと上から目線の気持ちがブラジル人のなかにはあったかもしれない。ベルギー戦の試合前までは......。

 しかし、試合が始まると、そんな考えはすぐにどこかに吹っ飛んでしまった。日本の見せたサッカーはすばらしかった。いつしかブラジル人は純粋に日本のサッカーに酔いしれ、与しやすいからとか、教え子だからとか、そんな理由はどうでもよくなってしまった。この国を勝たせてやりたい、そして、ブラジルと大舞台で戦うところを見てみたいと、思うようになったのだ。

 誰もが日本のサッカーに魅了され、気が付くとサポーターはもちろん、サッカー協会の幹部や、セレソンの選手、監督、コーチに至るまで、誰もが心から日本を応援していた。

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