優勝候補ブラジル、ドイツの落とし穴を、
W杯の達人3名に聞いてみた

倉敷 小澤さん、メキシコと韓国はいかがでしょうか。

小澤 メキシコについては、国内で育成された選手がヨーロッパに移籍して活躍するというケースが減少気味な印象はあります。同時に、ハビエル・エルナンデスやラファエル・マルケスなどお馴染みのメンバーが多く、もう少し新しい選手が台頭してこないと厳しいのではないでしょうか。

 韓国は日本と同じアジア勢として応援したいと思いますが、カギを握っているのは前線のソン・フンミン、ファン・ヒチャンといったヨーロッパで結果を残しているタレントになると思います。韓国にはJリーグでプレーする選手もいますし、初戦のスウェーデン戦から注目したいですね。

倉敷 各チームの移動距離は、モスクワでキャンプを張るドイツが4876キロ。試合を行なうのもモスクワ、ソチ、カザンと良い街ばかりですね。同じくモスクワを拠点とするメキシコは5720キロ、ゲレンジークでキャンプを張るスウェーデンは9331キロ、サンクトペテルブルクを拠点とする韓国は7770キロ。4チームの中ではスウェーデンが最長です。

 続いてグループGに移ります。このグループは中山さんからお願いします。

  中山 ここは、ベルギーとイングランドの2強のグループですね。特にベルギーは初戦の相手が初出場のパナマということで、組み合わせに恵まれています。

 一方、初戦をチュニジアと戦うイングランドはウェイン・ルーニーの時代が終わり、デレ・アリ、ハリー・ケインといった新しいスター選手が中心となって世代交代が進んでいます。イングランドはW杯で脆さを露呈する印象が強いのでメンタル部分が心配ですが、力としてはベスト4に入るだけのものがあると思っています。

 いずれにしても、最終的にこのグループの1位、2位を決めるのは、3戦目の直接対決になるのではないでしょうか。

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