CL決勝を待ちきれない3人が、ジダンとクロップの戦術を夜通し語る (6ページ目)

倉敷 サブメンバーの比較ではマドリーが戦術的な選択肢の多さでも有利です。一発勝負は睨み合いになるケースも多々ありますが、リバプールは無失点でいけるかどうか。ローマ戦では守備の不安定さが露呈しましたね。

小澤 そうですね。ロヴレンのところと、両サイドバックのところはウィークポイントになりやすいポジションです。押し込まれて数的不利な状況になると、アーノルドもロバートソンも前に食いついてしまうタイプの選手なので、背後のスペースを狙われてしまうという傾向がローマ戦でも見えました。マドリーは、そういう弱点があるとわかった時に食いつかせてパスではがすのがとてもうまいチームですので、サイドの攻防は見どころになると思います。

倉敷 両チームのCLでのラストミーティングは2014-2015シーズンのグループステージ。リバプールホームが0-3、マドリーホームが1-0でいずれもマドリーが勝ちましたが、ゴールの内訳は3ゴールがベンゼマで1ゴールがロナウド。ストライカーの得意意識は相手チームの編成が変わっても押さえておきたいポイントです。

 この試合のレフェリーはセルビアのミロラド・マジッチ。彼は昨年のコンフェデレーションズカップ決勝で笛を吹いた審判で、過去には2014年W杯やユーロ2016でもレフェリーを務めた経験のある人です。気になったのはフォース・オフィシャル(第4審判)がフランスのクレマン・トゥルパンであることです。今季はセビージャ対マンチェスター・ユナイテッド(0−0)やローマ対バルセロナ(3−0)の主審でアップセットに縁があります。今回は主審ではありませんが、はてさて......。

 では最後に、どんな決勝になってほしいかという話で締めましょう。

中山 やはりリバプールにはイケイケのムードの中、自分たちの持ち味を惜しみなく出すような戦いをしてほしいですね。それに対して王者のマドリーが逃げることなく、自分たちの良さを出すような試合に持ち込むというのが僕にとっての理想的な展開です。

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