サラーは、もはやメッシ級なのか?サッカー観戦のトリデンテが激論 (5ページ目)

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倉敷 開始9分でしたからね。この先制点についてもサラーの存在がありました。コラロフが行こうとしたところにサラーがプレスをかけ、ナインゴランはパスコースを失い焦ってしまった。そのあとのパスミスです。

 サラーは古巣ローマの本拠地ということもあってか、目立たないように遠慮がちにプレーをしていましたが、逆に"縁の下の力持ち"としてのプレーが需要な先制点をもたらしたわけです。"持っている"選手なんでしょうね。

 ただファイナルに挑むリバプールの不安材料になりそうなのがローマ同点ゴールのシーンです。デヤン・ロブレンの余裕のないクリアが味方のジェイムズ・ミルナーに当たってオウンゴールになりました。それ以外の場面でもロブレンのプレーは不安でしたし、ラグナル・クラヴァンもそれほど安定していない。ジョエル・マティップがいないので計算できるCBはフィルジル・ファン・ダイクだけ。クロップは彼を誰と組ませるでしょうかね。

中山 第1戦もそうでしたが、確かにローマのエディン・ジェコに何度も脇のスペースを狙われて、簡単に裏をとられるシーンが目立っていましたね。

 それと、ローマ側ではコーナーキックなどセットプレーの守備の雑さが2試合を通して目につきました。この第2戦でジョルジニオ・ワイナルドゥムが決めたリバプールの2点目もコーナーキックからで、あれだけ第1戦でよくなかったコーナーキックの守備対応を、なぜ修正できなかったのかが不思議で仕方ありません。

小澤 そういうことも含めて、ディ・フランチェスコはいい意味でも悪い意味でも頑固なのでしょうね。ゾーンで守るとなったら、そこは絶対に変えない。あれだけゾーン対応が破綻していれば高さのあるキーマンはマンマークにした方がよかったと思いますが、変えずにずっと同じ対応をしていました。そういう頑固さはこの試合で裏目に出たということでしょう。

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