2018.04.23

CL準決勝リバプール対ローマは
どちらが挑戦者か。熟練の3人が探る

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中山 サラーにとっては古巣との対戦になりますし、相当に気合いも入ることでしょうね。キーマンという点では、僕はリバプールのロベルト・フィルミーノにも注目しています。ローマの攻撃の起点は、4−3−3の時も3−1−4ー2の時も、アンカーのダニエレ・デ・ロッシになりますが、彼にボールを自由に配給させないためにも、フィルミーノのプレスバックがポイントになると見ているので。

 そもそも彼は前線に張り付いてプレーするタイプではないですし、9.5番のようなタイプです。実際、シティ戦でも要所要所でボールの出どころを押さえていましたし、時にはイエローカード覚悟で相手を止めてくれる。もちろんリバプール側からすると彼に得点の部分で期待をしているとは思いますが、ローマ側から見ると、実にやっかいなタイプのセンターフォワードですね。

 対するローマのキーマンは、やはりGKのアリソンでしょう。こういったビッグマッチでサプライズを起こす場合、どうしてもGKの活躍が必要になってきます。アリソンは現在ヨーロッパで5本の指に入るGKだと思いますし、ローマの守備という点を考えると、彼のパフォーマンスがカギとなりそうな気がします。

倉敷 やはりこのカードのポイントは、リバプールの攻撃をローマがどのような守備で対抗するのか、という点になりそうですね。小澤さんは、ローマがリバプールの3トップを封じ込めるためにどういった戦略で臨むと思いますか?

小澤 リバプールは両サイドバックも含めてガンガン攻めると思うので、あまり下がって守るようだと厳しいでしょうね。しかも、リバプールはハイプレスを仕掛けてローマのビルドアップのところも潰してくると思うので、下がって守るとボールを奪ってから前線のジェコに当てても、セカンドボールを拾える選手がいなくなってしまいます。そうなると、守備も攻撃も機能しなくなってしまうので、ディフェンスラインが低すぎる状況で守るのは避けたいところでしょう。

 逆に、リバプールはいつも通りに戦えば、ローマがハイプレスを仕掛けようが、下がって守ろうが、おそらくどちらにでも対処できると思います。現在のチームはそれだけの完成度がありますし、そういう意味ではクロップの方が対ローマ戦ということでしっかりと戦術を落とし込んで試合に入れるように思います。

 すでにローマは3バックを披露していて、もはや秘策は残されていないと思いますし、3バックを使ったとしてもクロップも分析済みでしょう。まずファーストレグでリバプールが勝利する可能性は高いと思いますし、ローマとしては、できるだけ点差の開かないかたちでの敗戦を受け入れて、セカンドレグに望みをつなげるという格好になりそうです。