CL4強ほぼ確実のレアル、バルサ。大勝の陰に「落とし穴」はないか (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

 アウェーで何とか勝利をモノにしたので、そのベスト4入りは見えている。となれば、次はいよいよ真の強豪との対戦だ。セビージャ戦を通し、ブンデスリーガには存在しないチームとの対戦に慣れたのであれば、収穫だ。

 その他の3試合は、いずれも3点差がつく一方的なスコアになった。ユベントス0-3レアル・マドリード。バルセロナ4-1ローマ。リバプール3-0マンチェスター・シティ。力的に見て、次戦になんとか逆転の目が残されているのはマンチェスター・シティだろう。20%ほどチャンスは残されている。

 欧州では2つ以上のチームでCLの優勝を飾ることが、歴史に名を刻む名将の条件とされる。1チームだけで太鼓判を押すことはできない。バルサで2度、CLを制しているジョゼップ・グアルディオラにとって、今回はバイエルン時代に続いて訪れた絶好機だった。

 グアルディオラのバイエルン時代、特に準決勝でバルサに敗れた前述の2014~15シーズンは、CL優勝の本命に推されていた。今季もしかり。準々決勝の前日まで、どのブックメーカーも、僅差ではあるが、レアル・マドリード、バルサではなくマンCを推していた。今回もグアルディオラは大魚を逃すことになるのか。

 ちなみにブックメーカー大手のウィリアムヒル社は、マンチェスター・シティが次戦でリバプールに3-0で勝つ倍率は12倍、4-0の倍率は21倍と読んでいる。

 グアルディオラが対戦したがっているハズのレアル・マドリードとバルサは、ユベントス、ローマのイタリア勢相手に大差をつけた。だが、それぞれにラッキーな面があった。

 バルサの場合は4点中、2点が相手のオウンゴール。レアル・マドリードの場合は、後半21分、ユーベに退場者が出たことだ。それがなければ点差は縮んでいた可能性がある。

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