プレミア対決、決勝再現など注目の
準々決勝を、CLの達人3名が占う

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倉敷 ラモン・サンチェス・ピスファンでバルサを倒せていればスタジアムの持つ不思議な力が蘇りそうでしたけどね、バイエルンはインターナショナルマッチウィーク明けの難しいゲームもドルトムントを相手に前半だけで5得点、ゲームをあっという間に終わらせる理想的な展開でした。レバンドフスキのハットトリックなどに勢いを感じますね。最後にバルサ対ローマです。 

中山 この両チームは2015-2016シーズンのグループステージで対戦していて、その時はローマのホームで1-1のドロー。カンプ・ノウでの第2戦は6-1でバルサが圧勝しています。もちろん当時とは監督も選手も異なるわけですが、ローマのエウゼビオ・ディ・フランチェスコ監督としては、せめてその時と同じように何とか第1戦で引き分け以上の結果を残し、望みをつなげたかたちで第2戦に持ち込みたいところでしょう。

 とはいえ、ディ・フランチェスコが引いて守るサッカーをするとは思えません。通常ローマは4-3-3を敷いて、中盤のダニエレ・デ・ロッシ、ケヴィン・ストロートマン、ラジャ・ナインゴランの3人がゲームをコントロールするという攻撃的なサッカーを標榜しています。ただ、ナインゴランが負傷してしまったので、第1戦の中盤の構成がどのようになるのかは不透明になってしまいました。

 確かに現在移籍マーケットの注目株であるブラジル代表GKアリソンは頼りになりますが、もともとローマの最終ラインはそれほど強固ではないことを考えると、やはり第1戦のポイントはシステムも含めたディ・フランチェスコの戦術になるでしょう。

 注目のメッシ対策については、ディ・フランチェスコは「マンマークはつけない」と明言していて、どうやら別の方法で対策を練ることを考えているようです。果たしてその別の方法というのは何なのか、そこが気になります。

 ナインゴランの不在は誤算だと思いますが、今シーズンのバルサのスタイルと照らし合わせた場合、意外とホームでの第1戦ではローマがボールを保持する展開になるのではないかと予想しています。もちろんバルサ側はローマにボールを握られても相手の隙を突いてゴールを決めるだけの力があるので、ローマにとっては難しい試合になることは間違いありませんが。

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