ギプス風装具をつけた香川真司「1カ月遅かったらW杯は無理だった」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「もちろん、それを視野に入れてやっていましたけど、こればっかりはしょうがないですし。ここで長引いてもしょうがないので、ここでしっかり治して、4月中に復帰できたらいいんじゃないかなと思います」

――自分の中に焦りは?

「代表でプレーできるチャンスが少なかったなかで、ここで出られないのはすごく残念ですけど、自分の頭の中では切り替えができているし、あと4月、5月といいプレーを見せて、しっかりと調整していきたいなと思います」

――調子もフィーリングもよかったなかでの離脱でしたが?

「そうですね。これもひとつの教訓というわけではないですけど、いくら自分の中で注意したとしても、起こりうることですし。ただそれ以上にもっと気を引き締めなければいけないし、逆にこの時期でよかったです。ネイマールじゃないですけど、これが1カ月でも遅れていたりしたら、もうワールドカップは確実に無理だった」

――今の治療の段階は?

「これも1週間、固定なので、あと数日で外すと思います」

――炎症がなくなれば、強化する段階に入りますか?

「そうですね、普通のリハビリになります」

 3月11日は、東日本大震災からちょうど7年が経った日でもあった。

「今も被災で苦しんでいる人たちが数万人いるというのは見ているので、そういうことを頭に入れて、何ができるかを、それぞれが考えながら、思いながら、やれればいいかなと思います。僕も去年4月の爆弾事件があったりして、いつ自分の身が不幸に陥るかわからない。あらためて生きられること、サッカーできることに感謝したいです。

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