岡崎慎司、まだエンジン全開といかず。
ハリルの代表選考はどうなる?

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 レスター・シティの岡崎慎司が、約1ヵ月ぶりに実戦復帰した。

 痛めていた右ひざのケガは、当初の見通しよりも長引いた。2月10日に行なわれたマンチェスター・シティ戦前のトレーニングで負傷。打撲した際に、ひざを少しひねったという。

ケガを負っていた岡崎慎司がようやくピッチに帰ってきたケガを負っていた岡崎慎司がようやくピッチに帰ってきた 当時、クロード・ピュエル監督は「2週間ほど試合に出場できない」とひざの状態について明かしたが、練習に復帰できたのはちょうどその2週間後で、そこから実戦復帰に向けてフィットネス向上に努めた。

 だが、試合復帰の可能性があった3月3日のボーンマス戦も、結局はメンバー外に。ピュエル監督からは、その2日後に行なわれた3月5日のU-23マッチ(対エバートン戦)の出場を打診されたというが、「そこでリスクを冒したくない」と、岡崎の判断で大事を取って見送った。

 こうして迎えた3月10日のWBA戦。ようやく背番号20が4-4-1-1のセカンドストライカーとして先発に復帰したのだ。ケガにはめっぽう強い岡崎だが、今回は1ヵ月以上の離脱を強いられた。

 一方、レスターとしても、岡崎の復帰を待ち望んでいた。岡崎離脱後の4試合の成績は1勝1敗2分け。唯一の勝利もFAカップ5回戦で対戦した英2部所属のシェフィールド・ユナイテッド戦で、プレミアリーグでは1敗2分けと未勝利が続いていた。

 実際、1-1の引き分けに終わったボーンマス戦後の取材エリアでは、試合終了間際に起死回生の同点ゴールを決めたMFリヤド・マフレズが、「シンジがいないと勝てない!」と叫んでいた。たしかに、岡崎離脱後のレスターは攻守両面でメリハリがなくなり、どこかのっぺりとしたサッカーしかできなくなった。攻撃&守備の両方でスイッチを入れる岡崎の存在価値が、離脱中のチームパフォーマンスと成績で改めて証明された格好だ。だからこそピュエル監督は、復帰直後の岡崎をベンチスタートではなく、先発としてピッチに送り出したのだろう。

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