CLパリ対マドリーで大逆転はあるか。
欧州番長の3人が可能性を探る

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倉敷 マドリーも試合を動かせるトニ・クロース、ルカ・モドリッチ、マルセロが負傷中です。第2戦には間に合うという報道もありますが、トップコンディションなわけもないでしょう。ジダンはどのようなメンバーで臨むでしょうか。

小澤 マドリーはCL以外のタイトルは残っていませんし、ジダンとしては多少無理をさせてでも出場させるでしょう。マルセロはすでに復帰していますが、クロース、モドリッチは試合当日までわかりません。万が一、インテリオールの2人が欠場となる場合は、中盤の構成力でパリには劣りますから、BBC(ベイル、カリム・ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウド)の3トップ、イスコをトップ下という布陣は考えづらいです。

 個人的にはマテオ・コヴァチッチとカゼミーロをダブルボランチ、右にルーカス・バスケス、左にベイルかアセンシオを置く4−4−2で来るのではないかと思います。パリは序盤からボールを支配して両サイドバックを高い位置に上げる狙いを持って戦ってくるでしょうから、少なくともイスコをトップ下に置くひし形の中盤やBBCの3トップは考えにくいです。

倉敷 パリはどうメンバーを組むと中山さんは予想しますか?

中山 パリも故障者が多く、ネイマール以外にマルキーニョスとムバッペも軽いケガを負ってしまいました。ただ、マルキーニョスとムバッペはマドリー戦には復帰できると言われていますし、個人的にはネイマールが不在となったことが、逆に選手たちを団結させるような気もします。実際、フランス・ダービーでネイマールが涙を流しながら担架で運ばれた後、3-0でリードしているにもかかわらず、あの冷静沈着なチアゴ・シウバがものすごい形相で身体を張ったディフェンスをしていたのを見て、そう感じました。

 それと、モッタがフランスカップのマルセイユ戦(2月28日)で久しぶりにスタメン出場して、出色のパフォーマンスを見せたことも好材料です。また、現在のディ・マリアはとにかく絶好調で、ネイマール以上の仕事をするかもしれません。とはいえ、マドリー相手に3-1をひっくり返すためには奇跡を起こす必要があることに変わりはないでしょう。ただ、奇跡を起こすための材料がいくつか存在しているということは、頭に入れて試合を見たいと思います。

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