スタメン落ちの武藤嘉紀。ライバル2人の
ゴール連発に「自分も結果を」

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

 ブンデスリーガ第23節ヘルタ・ベルリン対マインツの一戦は、アウェーのマインツが、ロビン・クアイソンの2ゴールにより、リーグ戦4試合ぶりの勝利を収めた。

 直近の4試合でゴールに絡めていなかった武藤嘉紀は、ケガを除けば7試合ぶりの先発落ちとなった。殊勲のクアイソンに代わって68分から出場したが、「今日はどういう形であれ、何が何でもチームとして勝たなきゃいけなかったので、よかったんじゃないかと思います」と、勝利を喜んだ。

ヘルタ・ベルリン戦に68分から出場した武藤嘉紀(中央)ヘルタ・ベルリン戦に68分から出場した武藤嘉紀(中央) リーグ後半戦の開幕から2試合で3ゴール。W杯イヤーに好スタートを切った武藤だが、ここへ来て難しい状況を迎えている。

 リーグ前半戦終盤の4試合を欠場することになった腰は完治しておらず、2月上旬のドイツ杯準々決勝はメンバーから外れた。すぐに戦列へ復帰したものの、ヘルタ戦でも腰の影響については「やっぱり多少はある」と否定しなかった。

 武藤はケガをせずシーズンを戦い抜くことを目標に掲げていたが、今季も苦しめられている。年末に復帰した際には、プレーができないというほどではないものの、「少し消極的になってしまう部分がある」と、その影響を語っていた。完璧とはいえないコンディションで、だましだまし戦っているというのが現状だろう。

 残留争いに巻き込まれているマインツは、ほとんどの試合で劣勢を強いられ、大半の時間を守備に費やすことになる。前線の選手も守備に追われ、やっとのことでボールを奪っても味方のサポートは望めず、攻撃のための力も残っていない。1試合で1~2回、得点のチャンスがあればいい方だ。

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