2018.02.13

光った柴崎岳、ハマらぬコウチーニョ。
2人の違いでバルサが大苦戦に

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke、 photo by Reuters/AFLO

 よく言えば、どこでもできる選手。ともすると、監督にとって使い勝手のいい選手に見える。だが、けっしてユーティリティではない。収まりどころが難しい、どこに置いてもしっくりこない選手であることが、このリーグ戦3試合で明らかになった。

 バルサには外せない2人のFWがいる。リオネル・メッシとルイス・スアレスだ。そして、エルネスト・バルベルデ監督がシーズン当初から最も多く採用している布陣は4-4-2だ。したがって、コウチーニョがこの枠内でプレーする環境は、4-「4」-2の左右、いわゆるサイドハーフに限られる。

 実際、コウチーニョはこれまでのリーグ戦3試合、そのいずれかでプレーしているが、ポジションに相応しい役割を果たしたとは言い難い。いつの間にか真ん中周辺でプレーしているのだ。その結果、左サイドハーフ役を任されたはずだったヘタフェ戦では、左サイドはサイドバックのジョルディ・アルバがほぼ1人でカバーする事態になった。

 監督がバルベルデになり、基本布陣が4-3-3から中盤フラット型4-4-2に変化したバルサ。3FWというクラブの伝統は途絶えた格好になっている。3FWで戦う理由と重要性について、ヨハン・クライフから懇切丁寧に、延々とレクチャーを受けたライターにとって、これは大きな出来事に映る。

 今季、パリSGに移籍したネイマールは、バルサに加入した当初(2013~14シーズン)、スタメンフル出場を果たせなかった。ベンチからは、真ん中に入りたがる傾向があるそのポジショニングについて、厳しく注意されていた。ほぼ1シーズン、ネイマールはブラジル時代とのギャップに苦しむことになった。