武藤嘉紀、バイエルンに敗戦も意気盛ん。「強いチームに仕掛けなきゃ」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 そんな試合を、フル出場した武藤嘉紀はこう振り返った。

「いや、いい試合でしたけどね。不運というか、1発、決められちゃった。戦い方もできていたし、もったいなかったかな、と。(自分も得点が)すごく獲れそうな雰囲気がありましたけど、最後のところでちょっと精度が欠けていた。ボアテングのところも、体勢を崩してなかったら、もうワンドリブル入れるべきだった。ああいうのを決められたら、もう1個、自分自身も(上に)いけるんじゃないかなと思います」

「ボアテングのところ」というのは56分のシーンだ。武藤はペナルティエリア手前でジェローム・ボアテングに寄せられながらもボールをキープし、シュートに持ち込んだ。シュートは枠内に飛んだが、GKスベン・ウルライヒに正面でキャッチされた。

 試合には敗れたが、武藤は一定の手応えを得ており、今後、なすべきことも見えてきたようだ。

「やはりこういう強いチーム相手に仕掛けていく。(ボールを)取られてもいいから何回でも仕掛けていく。ここで恐れてしまって、ボールをもらえなかったり、挑戦できないというのはメンタルの問題。もちろん技術も問題だけど、技術はそんなに上がるもんじゃない。とにかくひたむきに練習することと、自分の力を信じて試合中に挑戦していくということが大事なのかなと思います」

 武藤だけでなく、ミックスゾーンでのマインツの選手たちの様子からは、負けたにもかかわらず、どことなく充実感が感じられた。だが順位表を見れば、マインツはこの試合終了時点で16位に沈んでいる。この手応えをどう戦いに反映させていくか。それが今後の課題である。


◆エイバル乾貴士、移籍の噂を否定。「適当なこと書かないでください」>>>

◆香川真司、早くも大爆発の新相棒バチュアイを「一緒に崩せる」と絶賛>>>

■海外サッカー 記事一覧>>

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る