大迫勇也が復帰のケルンが3連勝。ドン底から「奇跡の残留」はあるか (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 もうひとつ、ケルンにとってはヨナス・へクターが左SBに戻ってきたことが大きいと、大迫は言う。

「後ろの回しに少し余裕ができたかな、ヨナスが入ったことで。それがすごく大きいですね」

 ボールを奪ってもなかなかキープできず、安易に蹴り出すとそれが味方ではなく相手に渡り、そこから攻撃されることも多々あった今季のケルン。技術と安定感のあるヘクターの復帰により、時間を作り出すことが可能になったのは見た目にも明らかだ。ハンブルガーSV戦では、前線と最終ラインが補強されたことで、ケルンのカラーが一新されたように見えた。

 そして大迫にとっては、12月に肺炎を患ってから、約40日ぶりの実戦だった。

「今日は60分しか出ないと決まっていたので。その中でどれだけできるかという感じで言われていたので、まあ、ここからですね。次の試合ではもっと存在感を示さないといけないと思う」

 大迫本人はそう言うが、前半から相手CBとバチバチやり合い、裏に抜け出してGKと1対1になるチャンスを作っている。先制点のシーンでも、左CKにニアで潰れるなど、存在感は見せていた。交代直前、相手に囲まれた場面では少々スタミナ切れを起こしたかに見えたが、それもこれから改善されるはずだ。

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