ネイマール抜きでも、なぜ今季のバルサは強いのか。あの3人が考えた (2ページ目)

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中山 今季のバルサは、手堅いサッカーできっちり勝ち点を稼いでいますよね。わかりやすく言えば、危なげないサッカー。今季はバルベルデ監督が就任して、守備を強化することによって見事にチームを立て直しました。確かに開幕前にネイマールがパリ・サンジェルマンに引き抜かれた時は混乱も見えましたが、そこをパウリーニョの獲得で見事に修正した。プレーエリアが広く、攻守両面で貢献できる彼の加入で、新しいバルサの形が完成した印象がありますね。

倉敷 GKテア・シュテーゲンのセーブ率が驚異的なこともバルサ独走に相当寄与していますね。攻撃力が高いゆえに見どころが少なく感じる1―0の試合などでも、テア・シュテーゲンが主役となってゲームの価値を高めている印象です。

 昨季より守備が安定していても、バルサはバルサ。時にあっさりと裏を取られるバルサらしい弱点は相変わらずなので、テア・シュテーゲンが素晴らしいプレーで失点を免れるシーンも多い。今季は、枠内シュートを9割近く防いでいるという驚異的なデータもあるそうです。

 だからワールドカップも楽しみですね。ドイツ代表はマヌエル・ノイアーが絶対的な正GKですが、ケガで戦列を離れているとなれば、ロシア大会ではテア・シュテーゲンがヨアヒム・レーヴ監督のファーストチョイスとなる可能性も高いでしょう。

中山 結局、そういった個人のパフォーマンスの部分でも、今季マドリーとバルサの違いが成績に表れていると思うんです。テア・シュテーゲンやパウリーニョ以外にも、イヴァン・ラキティッチもすごく調子がよいですし、現在ケガで離脱しているサミュエル・ウンティティも欠かせないセンターバックに成長した。ジョルディ・アルバ、セルジ・ロベルト、そしてスアレスも調子を上げてきて、ようやくゴール量産態勢に入ってきました。

 クリスティアーノ・ロナウド、カリム・ベンゼマ、ガレス・ベイル、セルヒオ・ラモス、ルカ・モドリッチなど、昨季と違ってトップフォームに戻れていない主力が多いマドリーとは、そこが大きく違っていますね。

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