堂安律を直撃。驚異のコミュ力でチームに君臨、ロシアW杯代表も狙う (3ページ目)

  • 高村美砂●取材・構成 text&photo by Takamura Misa

 とか言いつつ、最初の1、2カ月は、その席をとられないために、試合が終わると猛ダッシュで一番にバスに乗り込んでいたんですけど(笑)。でも、今はそんなふうに慌てなくても、僕のために席が空いているし、試合後にiPadで(試合の)映像を見るときも、その席が一番見やすいからと、みんなが僕の席に集まってきます」

――開幕戦にいきなりスタメンでデビューを飾ったあと、その後4試合は試合に出られない時間が続きました。あの時期はどんなことを考えていましたか。

「正直、あそこが相当キツかったです。2試合目のアヤックス戦で先発から外れたときも、監督には『相手との力関係を考えて、チーム戦術も守備的に戦うからスタメンから外す』と説明されましたが、僕としては『いやいや、開幕戦の出来さえよければ使われていたはず』と受け止めていましたからね。

 でもだからこそ、悔しかったというか。いろいろなことを全部捨てて海外に来て......いきなり1試合、あまりよくないパフォーマンスをしただけで外されるってことが、消化し切れなかった自分もいました。

 もっとも、そのおかげで『次に試合に出たときには絶対に後悔しないパフォーマンスを残そう』という考えも芽生えてきたし、だからこそ監督にも、開幕戦で左サイドで起用されたことに対して、『僕はカットインして自分の特徴が出るタイプなので、右サイドか、トップ下でプレーしたい』と自ら伝えにいきました」

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