2017.12.22

スペイン人より詳しいあの3人が語り合う、
細かすぎるクラシコ観戦術

  • 中山淳●構成 text by Nakayama Atsushi
  • 山本雷太●撮影 photo by Yamamoto Raita

小澤 それと、バルサはネイマールがパリ・サンジェルマンに移籍したことでMSNが解体され、マドリーもベイルのコンディションの問題で今季はBBCがまだ実現していません。ですので、今回のエル・クラシコはお互い中盤はロンボ(スペイン語で"ひし形"の意味)の4-4-2の布陣で戦う可能性が高い。

 今季のラ・リーガではハビエル・カジェハ監督になってからのビジャレアルもロンボの4-4-2を使っていて戦術的に古いようで新しく、興味深いのですが、どうしても攻撃のバランスは中央に偏ります。そうなると、どちらがサイドを攻略できるかがポイントになり、だからこそ両サイドバックの役割とその試合でのパフォーマンスが勝負を分けるカギとなりそうです。

中山 マドリーは右がカルバハルで、左がマルセロ。バルサは右がネルソン・セメドかセルジ・ロベルト、左がジョルディ・アルバですね。単純に比較すると、バルサの右サイドは他と比べて攻撃力が高くないので、サイドの攻防ではマドリーがやや優勢となる可能性が高いですね。

小澤 ただ、今シーズンのバルサはアルバとメッシの関係性がかなり出来上がっていて、それが攻撃の柱にもなっています。アルバとしてはネイマールが抜けたことにより前方に使えるスペースができたことが大きいのでしょう。直近の試合を見ても、右サイドでメッシを中心にタメ、アルバの上がる時間を作り、大きなサイドチェンジから一気に左サイドの深いスペースを攻略、最終的にはマイナスのクロスをメッシに入れての得点パターンが確立しています。

倉敷 とにかく今回のクラシコは、近年とは違って前後にチャンピオンズリーグが開催されない日程なので、両チームともこの試合に集中できるという点が大きいです。しかもこの試合が終われば、選手たちはクリスマス休暇に入ります。確かにマドリーはUAEで開催されたクラブワールドカップを戦って迎えるので、日程的には少し不利なのかもしれませんが、すべてのエネルギーを注げるという状況は同じだと思うんです。