2017.12.22

スペイン人より詳しいあの3人が語り合う、
細かすぎるクラシコ観戦術

  • 中山淳●構成 text by Nakayama Atsushi
  • 山本雷太●撮影 photo by Yamamoto Raita

倉敷保雄氏倉敷 その第2戦では、バルサはネイマール抜きで戦いましたよね。マラガ戦(第31節)でイエローカードをもらって累積警告になったんですが、普通なら出場停止は1試合。でも、あの時ネイマールが第4審判に拍手したことが侮辱行為と見なされて、2試合プラスされて計3試合出場停止処分になった。1試合だけならクラシコには出場できたので、それが議論になりましたね。結果的にバルサが勝ったわけですけど、そういった背景やエピソードの部分も、クラシコを楽しく観戦するうえでは欠かせない要素だと思います。

──今回の対戦では、両チームの中に出場できない主力選手はいますか?

中山 ホームのレアルでは、ケガで戦列を離れていたガレス・ベイルがクラブワールドカップで復帰を果たし、ラファエル・ヴァランも戻ってきました。クラブワールドカップ前のセビージャ戦(第15節)では、ヴァランを欠いたうえにカゼミーロ、ダニエル・カルバハル、セルヒオ・ラモスの主力3人が累積警告で出場停止でしたが、彼らも無事クラシコで復帰できるので、ベストの布陣を組める状態です。

小澤 逆にバルサでは、センターバックのサミュエル・ユムティティが12月2日の第14節セルタ戦でケガをしてしまい全治2カ月、この大一番に出場できません。9月中旬から長期離脱中だったウスマン・デンベレがチーム練習に合流したようですが、エルネスト・バルベルデ監督も「無理はさせない」と会見で慎重な姿勢をみせています。

 とにかく、バルサにとってはユムティティがいないのが痛いですね。加入した昨季からDFラインに安定感をもたらしています。バルベルデ監督の今季はチームとしてカウンターのリスク管理をルイス・エンリケ前監督の時よりもするようになっていて、具体的に言えばバルサのサッカーのエッセンスたるトライアングルを作りながらショートパスでボールを前進させ、選手の距離感を詰めながらボールロストの瞬間に、高い位置でボールを奪い返すハイプレスの強度と頻度が上がっています。

 ただし、やはりボール保持のサッカーで特に両サイドバックの背後のスペースは狙われますから、そこへのカバーリングとスプリントの能力がバルサのCBには求められます。その意味で言うと、今のユムティティはピケ以上にバルサのDFラインにとって必要不可欠な存在です。