レアル・マドリードは呆れるほど強かった。南米王者は手も足も出ず (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 これでヨーロッパ王者がクラブW杯5連覇。この10年に限れば、南米王者がカップを持ち帰ったのは、わずか1度だけだ。「1強6弱」の色合いが濃くなる一方の大会も、今年はもしかすると、の期待が一瞬膨らんだが、むしろ「1強」の印象を強める結果に終わった。

 レアルのジネディーヌ・ジダン監督は語る。

「このタイトルをまた獲れて、とてもうれしい。今季の残りはまだ長いが、今はこの喜びを味わいたい」

 だが、世界の頂点に立ち続ける王者に休みはない。かつて選手としても、レアルで世界一を手にした指揮官が続ける。

「まずはこの優勝を味わい、家に帰って少し休んでからクラシコに備えたい」

 レアルはクラブW杯決勝からわずか1週間後の12月23日、バルセロナとの伝統の一戦、クラシコが待っている。ジダン監督が「タイトルはどれも重要だが、リーガは特に獲りたい」と語るように、首位バルサを追うレアルにとっては、絶対に落とせない試合である。

 12月9日にリーガのセビージャ戦をこなしてアブダビへ移動し、1週間足らずの中東滞在の間にタイトルマッチ2試合をこなし、帰国直後にはクラシコが待っている。にわかに信じがたいほど、質量ともに過密な日程で試合をこなしながら、世界中のファンが望む結果を、しかも盤石の内容で残すのだから恐れ入る。

 レアルはやはりレアルだった。

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