W杯で対決か。香川真司とレバンドフスキ、2人の7年後を分けたもの (4ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

 香川が去ったあとも、レバンドフスキはドルトムントで2シーズンを過ごし、2012~13シーズンはチャンピオンズリーグ決勝進出の原動力になった。ホームで行なわれた準決勝第1戦は4-1でレアル・マドリードを圧倒。その4点はすべてレバンドフスキが決めたものだった。続く2013~14シーズンは20得点でリーグの得点王に輝き、バイエルンへと移籍した。

 2014年秋、レバンドフスキと入れ替わるように香川はドルトムントに戻ってきた。だがこのシーズン、ドルトムントは一時最下位に沈むなど低迷し、ユルゲン・クロップ監督は退任に追い込まれる。ファンも、そしてクロップも、どれほどレバンドフスキの存在の大きさを思ったことだろうか。

 いずれにせよ、レバンドフスキはドルトムントでじっくりと自身の成長を見極めて、バイエルンへと羽ばたいていった。「たられば」の話にもちろん意味はないが、もし香川もレバンドフスキのように、もう少しドルトムントで経験を積み重ねてからビッグクラブに移籍していたら......。そう思えてしまうほど、その後の2人は対照的な道を歩んだ。

 日本はポーランドとW杯グループリーグ第3戦で対戦する。レバンドフスキの本気を引き出すには、そこまで日本が決勝トーナメント進出をかけた勝負の土俵に残っている必要がある。もしそこに香川がいれば、それは日本のファンだけでなく、ドイツのドルトムントファンにとっても楽しみな一戦になるはずだ。

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