「内容はどうでもいいから勝つ」本田圭佑のメンタリティが浦和にほしかった (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Etsuo Hara/Getty Images


 パチューカが勝ったとはいえ、内容的には見るべきものが乏しかった試合を振り返り、本田は「W杯でも、チャンピオンズリーグでも、クラブW杯でも、ビッグゲーム(大きな大会)の一発目はこんなもん。一発負けたら終わりの緊張感がある試合だった」と語り、こんなことを話している。

「これだけデカい大会で、一番短期(で行なわれる大会)。そういう意味ではこんなに内容がどうでもいい大会はないと思う。結果がすべて。内容がよくなくても、一個勝てば次に進めて、いきなり南米王者とやれる」

 クラブW杯はグループリーグもなく、最初から一発勝負のトーナメント。その分、難しさはあるが、たった1試合勝つだけでも得るものはかなり大きい。

 だからこそ本田は、「やりたいことはいくつもあったが、前半で全部あきらめて、今日は勝てばいいと、ゲームを読みながらプレーしていた」と語り、「ノルマは達成」とうそぶいた。

 まさに本田の言うとおりだろう。

 世界中のどこを見渡しても、サッカーという競技の日常は週1試合のリーグ戦だ。強豪クラブになればカップ戦が加わり、過密日程になっていくことはあるが、それでも中2日で試合が続くことは多くない。

 例えば、来年ロシアで開かれるW杯にしても、決勝トーナメントに入ってから一部例外はあるが、基本は中3、4日の試合間隔で行なわれる。

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