大迫勇也は警告していた。監督解任、EL敗退のケルンは降格一直線か (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AP/AFLO

 ケルンが不調を極めている原因は、そもそもクラブが有効な補強をできずにシーズンインしてしまったことが大きい。昨季終盤、ケルンが上位を走っていたころ、大迫は「欧州(EL)にいくようなことになったら、このクラブは壊れてしまう」と話していたのだが、それが現実になってしまったのだ。

 アントニー・モデストというチームを引っ張るエースがいなくなり、戦力の底上げができないままでは、ELが入ってくる過密スケジュールに耐えきれなかった。「やっぱり週2試合は大変。うちには選手がいないので......」と、大迫の言う通りだ。

 ルーデンベック暫定監督の初陣となったレッドスター戦に敗れたことで、来年はハードスケジュールが緩和されることになった。だがリーグ戦とは裏腹に、ここまで奮闘してきたELで負った傷はまだ癒えていない。ケルンはEL第5節でアーセナルを1-0で破っているのだが、この試合で復帰したばかりのFWジョン・コルドバがまた負傷。同じく試合中にCBドミニク・マロフも負傷し、2人の早期復帰は絶望的だ。

 他にもDFドミニク・ハインツ、MFヨナス・ヘクター、マルコ・ヘーガー、マルセル・リッセ、FWシモン・ツォラーが負傷中と、監督が代わっても苦しい台所事情が変わるわけではない。

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