大迫勇也は警告していた。
監督解任、EL敗退のケルンは降格一直線か

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AP/AFLO

 シュテーガーは2013年夏、当時2部で2シーズン目を迎えていたケルンの監督を引き受け、1年でチームを昇格させる。昨季は5位まで順位を伸ばし、25年ぶりのヨーロッパ戦(EL)出場にまで導いた。まさに古豪復活の立役者であり、ファンからの人気も高かった。逆にそれが思い切った"手術"を遅らせる一因となったのも確かだろう。

 シュテーガーの後任監督は現時点では発表されておらず、当面はU-19で監督をしていたシュテファン・ルーデンベックが暫定的に指揮を執ることになった。だが、週が明けると新たなニュースが駆け巡った。4日に2部ウニオン・ベルリンの監督を電撃解任されたばかりのイェンス・ケラーが新監督に就任するのではないか、というのだ。

 内田篤人の所属するウニオンは3日、アウェーでボーフムに敗れた。ここ3試合は1分2敗と不振だが、順位は4位でまだ十分に昇格を狙える位置につけている。地元メディアによれば「オフィスに呼ばれ、20秒で解任が告げられた」とケラーは驚きと憤りを隠さない。4日の練習前、監督解任が選手たちに知らされるとロッカールームは紛糾。選手は解任に納得せず、練習開始が1時間も遅れるという事態にまで発展した。

 ただ、あまりにも2つの解任劇のタイミングがよかったことから、すでにケラーのケルン行きが決まっているのではないかという憶測が持ち上がったというわけだ。これについてケラー本人は「まだ考えられないし、噂には関与しない」と、現時点では話している。

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