困ったぞ、ハリル。ポーランドは弱点の守備もテコ入れ、監督も人格者 (6ページ目)

  • 遠藤孝輔●取材・文 text by Endo Kosuke
  • photo by AFLO

「いい抽選結果だ。十分な謙虚さと大きな尊敬を持ってライバルに臨むが、我々は自分たちの力を信じている。ワールドカップ予選でさほど苦しまなかった非常に強力な国々と対戦することになる。危険なチームに違いないが、私は選手たちを信じている」

 公の場で選手への信頼を口にするのは、ナバウカのいわば真骨頂だ。

 たとえば、2014年12月にレバンドフスキを新主将に正式指名したときも、負傷離脱のためにその大役を譲ることになった前主将のMFヤクブ・ブワシュチコフスキ(ヴォルフスブルク)への配慮を忘れず、事あるごとにメディアの前で彼を称賛していた。どちらがいいか悪いかは別にせよ、なにかと選手批判なり苦言を呈することが多い日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督とは対照的かもしれない。

 ナバウカが選手を信じるように、選手もナバウカを信じている。そして、国民はこの代表チームに大きな希望を見出している。ソ連軍による侵略を受けた遺恨を抱えるだけでなく、現在は第二次世界大戦の認識で対立状態にあるロシアの地で、早期敗退だけは是が非でも避けたいだろう。

 ポーランド代表が背負うものは、とてつもなく大きい――。

◆まずいぞ、ハリル。コロンビアは前回より大幅強化、日本など眼中になし

◆ヤバいぞ、ハリル。セネガルは組織力もアップ。対策は吉田麻也に聞け

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