困ったぞ、ハリル。ポーランドは弱点の守備もテコ入れ、監督も人格者 (3ページ目)

  • 遠藤孝輔●取材・文 text by Endo Kosuke
  • photo by AFLO

 2016年の欧州選手権(EURO)ではグループリーグで世界王者のドイツと伍(ご)して渡り合い、決勝トーナメント準々決勝では大会を制することになるポルトガルとPK戦にもつれ込む死闘を演じている。迎えたワールドカップ欧州予選では大国不在のグループに入る幸運があったとはいえ、中堅国のデンマークや新興国のモンテネグロなどをきっちりと抑え、8勝1分1敗の好成績で首位通過を果たした。最新FIFAランキングは7位である。

 戦術は、隣国ドイツからの影響を色濃く感じさせる。インテンシティが高く、攻守の両局面でアグレッシブ。ポゼッションかカウンターのどちらか一方に傾倒するのではなく、戦況に応じた使い分けがうまい。ボールを保持する時間が長くなる格下チームとの対戦時には、最後尾からの丁寧なパスワークとセンターバックのDFカミル・グリク(モナコ)が得意とするロングフィードを織り交ぜて相手に的を絞らせないのも、ドイツ代表のプレー原則と同じだ。

 日本代表が特に警戒すべきはサイドアタックだろう。2013年10月に代表監督の座に就いたアダム・ナバウカ監督は、国内クラブを率いていたころと同様に両サイドバックを積極的に攻め上がらせる。

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