香川真司、「1点モノ」を2度外し、ガックリしながらレアル戦を語る (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

 そんなバラバラなチームの中で、唯一機能していたのが香川真司だったと言ってもいい。香川は中盤の左でプレーし、ボールを持つことでリズムに変化をつけながらチャンスを作った。しかし、香川になかなか効果的な縦パスは入らず、危険なエリアでボールを持つと激しくカゼミーロらが寄せてくる。それでも前半1本、後半1本それぞれ惜しいシュートを放った。

「前半も後半も明らかに"1点モノ"でした。チームとしての形が出たなかで決めきれなかったというのは、本当に悔しい。またそれを徹底してやるしかないと思います」

 自分から "1点モノ"と言うくらいの惜しいチャンスだった。ひとつ目は27分。クリスティアン・プリシッチが右サイドからカットインして出したスルーパスに抜け出したが、ディフェンダーに阻まれた。後半のチャンスは88分。ラファエル・ゲレイロからのパスを受けてドリブルからフリーでシュートを放ったが、ボールは大きく枠を外れた。

「試合が終わってみんなに『流し込むだけでいいんだよ』って言われたけど、それはわかっているけど、足をつっていたので、そこで冷静な判断ができるくらいの(状態ではなかった)......。でも逆に、シュートまでは冷静な判断ができていたからこそ、悔やまれると思います」

 チームメイトからツッコミを受けるほどの絶好機をそう振り返りながらうなだれた。

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