まずいぞ、ハリル。コロンビアは前回より大幅強化、日本は眼中になし (3ページ目)

  • 三村高之●文 text by Mimura Takayuki photo by AP/AFLO

 11月に日本が欧州遠征でブラジル、ベルギーと対戦していたとき、コロンビアは韓国、中国とのテストマッチを行なっていた。招待されたチームということで、興行的理由からハメス・ロドリゲスこそ出場したものの、メンバーの多くはホセ・ペケルマン監督が「試してみたい」選手だった。結果は韓国には1-2で敗れ、中国は4-0で一蹴した。メンバーがかなり落ちるとはいえ、日本が手の内をよく知る韓国が、どのように戦って勝ったのかを分析すれば、大きなヒントが得られるかもしれない。

 このアジアツアーに参加した中にエドゥイン・カルドナという選手がいる。彼はロドリゲスが負傷中にその代役として起用され、そのまま準レギュラーとなり、今ではロドリゲスとセットで起用されることも多い。

 ペケルマン監督はアルゼンチンのユース代表監督時代、フアン・ロマン・リケルメを秘蔵っ子とし、チームの中心に据えていた。2006年ドイツ大会でA代表の指揮を執った時も同じだった。このカルドナはプレースタイルがリケルメに似ており、それがペケルマン監督のお気に召したようだ。

 テクニシャンで、足元でボールをこねるのが好き。ヨーロッパや日本では受け入れられないタイプだ。しかし効果的なタメを作り、ドリブル突破やミドルシュートにも優れている。日本の選手にとっては未知のスタイルなので、彼が出てきた場合は、その意外性にも注意が必要だ。

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