ネイマール軍団のゴール祭り。「パリSGが世界最強」説に説得力あり (3ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 川森睦朗●撮影 photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 後半もゴールラッシュは続いた。ベラッティのゴールを皮切りに、再びカバーニの見事なボレーがネットを揺らす。そして、後半35分には圧巻の7点目が決まる。左サイドの深い位置でネイマールがシャペウ(相手の頭を越すフェイント)を決めて折り返すと、カバーニは空振りしたが、最後はアウベスが右足アウトのミドルを左のトップコーナーに沈めた。

 ピッチ上のスターたちの競演に応えるように、スタンドの観衆は手元のスマートフォンのライトを光らせた。その光景はノエル(クリスマス)の電飾に彩られたシャンゼリゼ通りにも似ていた。

 5-0、3-0、4-0、5-0、そして7-1。5戦全勝、24得点1失点は今季のCLトップ記録であるだけでなく、これまでのグループステージ最多得点数を、まだ1試合を残して更新した。第2節にはバイエルン・ミュンヘンを粉砕しており、「ここまでの相手が弱すぎた」という見解があったとしても、それは説得力を持たない。

 敗軍の将となったロジャーズ監督は、「彼らが決勝へ勝ち進まなかったら、私はとても驚くだろう。パリはワールズベスト(world's best)だ」と、試合後の会見で相手を讃えた。また、翌日の地元紙『ル・パリジャン』では、かつてパリの主将を務めたブルーノ・ジェルマンが「バランスのよい完璧なチームだ」と現チームを評している。

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