日本代表もクラブも困った...。キャプテン長谷部誠は「連戦」が困難か (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 フランクフルトにおける長谷部の存在感は、日本代表と同じかそれ以上に大きい。ホッフェンハイム戦より前は最終ラインのリベロ、もしくはボランチで、先発した試合は常にフル出場している。 10月21日のドルトムント戦にフル出場した後、長谷部は自身の膝について次のように言及している。

「(足の状態?)今は大丈夫ですね。まあ、よかったり悪かったりするので、僕も膝に機嫌を聞かないとわからない部分もあるんですけどね(笑)。リアクション(試合の影響)が出たりするというのはあります。こればっかりは毎回同じシチュエーションじゃないので、なんとも言えないんですけど。(10月の代表戦に不参加となり)あそこでしっかり休めたのは大きかったと思いますけど、だからといって完全によくなったわけでもなく、そのへんは様子を見ながら、という感じですね」

 ドルトムント戦の翌週のマインツ戦は、やはり何らかの故障がありベンチ外となった。負荷をかければ、そのぶん回復に時間がかかるということなのだろう。来年のロシアW杯でのグループリーグ3試合、それぞれ試合の間隔が1週間ずつ空くということはない。長谷部が3試合にフル出場するというのは、少なくとも現在の状態では難しいということになる。

「(現在の代表にとって)強豪との対戦は初めてだった。前回大会前はコンフェデ杯も戦いましたから。この2試合は若い選手たちにとって、本当に貴重だったと感じています」

 ベルギー戦後、長谷部は今回の日本代表の2連戦をこう振り返った。その"若い選手"たちには、指揮官と余裕を持って対峙することなど、もちろんできないだろう。それは長谷部の存在感の大きさと、そのコンディションへの不安を感じさせる2試合でもあった。

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