浅野拓磨、快足飛ばすもゴールならず。「技術と判断力を上げたい」 (2ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by AFLO

 ところが、その精神の高揚は悪い方向に作用する。開始早々の5分、CBマルク・バルトラとGKロマン・ビュルキが自陣ゴール付近でパス交換を誤り、チャドラク・アコロにボールをさらわれて先制を許してしまう。

 そのゴールについて、香川真司は「アウェーで戦うことの難しさは感じていたし、先制されてさらに勢いを与えてしまった」と振り返った。欧州遠征の日本代表のメンバーから外れた香川にとっても、「(次の代表戦が行なわれる)3月までの第一歩」だったが、いきなり出鼻をくじかれたことを悔やんだ。

 この日の香川は、ブンデスリーガ公式サイトの予想先発に入っていなかったものの、インサイドMFとしてスタートした。だが、序盤から対面するサンティアゴ・アスカシバルにハードマークされ、なかなか自由にプレーさせてもらえない。

 この20歳のアルゼンチン人選手は、19歳でU-23代表に名を連ねてリオ五輪に出場し、今年のU-20W杯では主将を務めた同国のホープのひとりだ。小柄ながらたくましい下半身を備えたアスカシバルは、抜群の機動力と当たりの強さを生かし、香川やマリオ・ゲッツェといったビッグネームに対して堂々と渡り合った。

「(研究されていることは)すごく感じました。マンツーマン気味にきていて、特に中盤でセカンドボールをうまく拾われていた。(相手が)先制してからは、よりアグレッシブにきていました」

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