レアル・マドリードがおかしくなった。初昇格ジローナにまさかの敗北 (4ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getty Images

「ユベントスからレアル・マドリードに戻るべきではなかった。契約を尊重したが、失望しかなかったからね。ユーベに移籍する前と同じようにガキとして扱われた」

 チェルシーに移籍したモラタが辛辣(しんらつ)に古巣を批判するなど、クラブ内外での混乱は今後も続くかもしれない。

 もっとも、最悪の危機的状況にまで至っているわけではない。今も、ジダン監督の求心力は効いている。選手のポテンシャルも間違いない。国内リーグ、チャンピオンズリーグ、スペイン国王杯とすべての試合をベストな結果で乗り切るのは至難の技で、ジローナ戦もリーグ戦の負けのひとつ、と割り切るべきなのだろう。

 しかし、守備にズレが生じているのは間違いない。このまま放っておくと、大きなツケを払うことになる。世界の名将の仲間入りをしたジダンの腕の見せどころだろう。

 11月1日、レアル・マドリードはイングランドに乗り込み、チャンピオンズリーグ第4節でトッテナムと戦う。勝利が批判を封じ込める。しかし、ここで負けた場合は、危機的状況がリーグ戦から欧州の舞台に"引火"して、監督交代論が浮上する可能性もある。

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