ドリブラー乾貴士がエイバルを救う。「念願のポジション」で2点演出 (3ページ目)

  • 山本孔一●取材・文 text by Yamamoto Koichi
  • 川森睦朗●撮影 photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

「システムが変わったことでみんな消極的になっていた部分もあったし、やり方がわからないというところもあった。でもちょっとずつ、みんなもやり方がわかってきたし、誰がどこでプレッシャーをかけるのかっていうのもわかってきた。

(インサイドハーフに入った)今日の位置は、自分としてはやりたかったポジション。サイドで張っているよりも、中で受けたいというのもある。そのほうが自分としてもドリブルを仕掛けやすい。最終ラインとのドリブルの駆け引きより、ひとつ前の中盤のラインとのドリブルでの駆け引きのほうが得意なので、ああいうところで起点となって誰かを使えるようになれれば、自分のレベルが上がると思う」

 次節はレアル・ソシエダとのギプスコアダービー。レアル・ソシエダのホーム、アノエタでは過去2敗3分と、エイバルにとって"鬼門"となっているスタジアムだ。だが、昨シーズンは89分にMFペドロ・レオンがゴールを奪い、今回のレバンテ戦と同様に2-2の引き分けに持ち込んでいる。

「まあ、誰がゴールを獲ってもいいんで勝ちたいです。チームとして勝ち点3を取れれば、何の問題もない。自分がゴールして負けるよりも、自分が決めなくても勝つほうがいい。とにかく勝ちたいです」

 乾自身のゴールでアノエタ初勝利を飾れたならば、昨季最終節のカンプ・ノウでの2得点に続き、日本人選手の名前がエイバルの歴史の1ページにふたたび刻まれることになる。

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