「シンジ、頼む」。毎年チームの窮地を救う岡崎は、レスターの心臓部だ (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 その得点シーンには、岡崎の持ち味が凝縮されていた。ボールがマフレズに渡りそうになったタイミングで、日本代表FWはダッシュを開始。相手選手よりも前に出て、フリーになってラストパスを呼び込んだ。

 加えて、マフレズとの息の合った崩しでねじ込んだゴールでもあった。「(チームメイトが)シンジはこうするだろう、ということがわかってきていると思う。プラス、こういうことも好きなのか、と理解してきてもらっているようにも思います」と岡崎が語っていたように、アシストしたマフレズが日本代表の走り出しを瞬時に感じ取って、ピタリと足もとにパスをつけた。

 バーディーやオルブライトンとの連係も向上しており、「今日みたいなチャンスを決めていく。決めてさえいけば、『こいつに出しておけば』という相乗効果が出てくるので。いい状態できているかな」と本人も手応えを掴んでいた。

 思い返せば、昨シーズン途中でクラウディオ・ラニエリ監督を解任し、クレイグ・シェイクスピアが暫定的に指揮を執ることに決まった直後の試合でも、岡崎はベンチから先発に復帰した。当時シェイクスピア暫定監督は「原点回帰」を合言葉に岡崎を先発に復帰させ、強豪のリバプールを3-1で撃破。このときも、岡崎は勝利の立役者となった。

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