シェイクスピア監督の電撃解任で、レスター岡崎慎司の今後はどうなる? (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 ただしレスターが、ここまで手放しで褒められるようなパフォーマンスを見せていたわけではなかったのも事実だ。とりわけ疑問符がつくのは、ハダースフィールド(第5節/1-1)、ボーンマス(第7節/0-0)、WBA(第8節/1-1)の3試合。戦力的に同等、あるいは格下と見られるチームとの対戦で、レスターの戦いぶりは極めて凡庸だった。

 特にひどかったのが、解任の引き金となったWBA戦だ。指揮官が採用したのは、FWジェイミー・バーディーとFWケレチ・イヘアナチョを2トップに据えた4-4-2。前線から積極的にプレスをかける岡崎慎司がベンチに回ったこともあり、レスターの肝であるプレッシングサッカーは影を潜めた。

 解せなかったのは、イヘアナチョを入れた4-4-2のシステムで戦い方の狙いをどこに定めているのか、まったく見えてこなかった点である。ふたりのどちらかがプレスをかけることもなければ、両者のスピードを活かす攻撃があったわけでもない。この人選とシステムで綿密なトレーニングを積んでいたようには思えず、ゴールの匂いはまったくしてこなかった。

 その証拠に、高い決定力が売りのはずのイヘアナチョは、ペナルティエリア内でのボールタッチ数がゼロ。プレッシングサッカーの要である岡崎を先発から外してでも、イヘアナチョを起用した効果は見えなかった。

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