アトレティコ戦でピケにブーイング。政治がバルサを揺るがした2週間 (5ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getty Images

「みんな熱くなりすぎている。煮えたぎったところに冷水を注ぐべきだろう」

 スペイン代表監督のジュレン・ロペテギもそう言って、火消しに必死だ。

「ピケはロッカールームでみんなに愛されている。悪い雰囲気は見えない。もしあるなら、私は手を打っている。自分の仕事は、力のある選手を招集し、戦う準備をすること。フットボールに集中し、それ以外のイデオロギーの話に立ち入るつもりはない」

 しかし複合民族国家であるスペインで、イデオロギーに立ち入らないことは難しいだろう。実際、スペイン代表はここ10年以上、カタルーニャで試合を行なっていない。ウエルバ、メリダ、アルバセテのような小都市で巡業しているにもかかわらず、だ。ここにも一筋縄ではいかない"ねじれ"が見える。

 今年の12月も、カタルーニャは"代表戦"を行なう予定と言われる。

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