日本よりキツい状況に。アルゼンチン、オランダがW杯予選で大ピンチ (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by VI Images/AFLO

 残りは4試合。まだ流動的とはいえ、プレーオフに出てくるのは、アメリカかパナマだろう。国際的な実績で日本を上回るアメリカは、ご承知のようにオーストラリアをパワーアップさせたような手堅いチーム。対するパナマは育成年代を強化し、近年急速に力をつけた新興国だ。アジアの敵国よりレベルは若干高い。

 プレーオフは、死の恐怖をともなう、いばらの道となる。

 とはいえ例外もある。南米5位とオセアニア1位とで争われるプレーオフだ。この戦いで番狂わせが起きる可能性は低い。現在、南米5位のアルゼンチンが、ニュージーランド(オセアニア1位)に敗れる可能性だ。むしろ起こり得るのは、アルゼンチンが南米予選で現在6位のエクアドルに抜かれることだろう。残り4試合。エクアドルとアルゼンチンとの勝ち点差は2。エクアドルホームの試合も最終戦に控えている。

 南米予選の順位は1位ブラジル(33=本大会出場決定済み)、2位コロンビア(24)、3位ウルグアイ(23)、4位チリ(23)、5位アルゼンチン(22)、6位エクアドル(20)、7位ペルー(18)、8位パラグアイ(18)、9位ボリビア(10)、10位ベネズエラ(6)。

 アルゼンチンはこの苦境から抜け出そうと5月、エドガルド・バウサ監督を解任。後任に2016~17シーズンのセビージャ監督であり、2012年~16年にチリ代表監督を務めたホルヘ・サンパオリを招聘した。6月にメルボルンで行なわれたブラジル戦に勝利し幸先のよいスタートを飾ったが、これはあくまでも親善試合。大一番と言うべき本番は、8月31日に行なわれる対ウルグアイ(アウェー)戦だ。

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