ミラノのダメチーム×2に復活の兆し。今季セリエAは昨年とここが違う (2ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko photo by Getty Images

 ダニエル・ルガーニや、ボヌッチとトレードするような形でミランから加入したダニエル・デ・シリオといった若手イタリア人DFはいるが、彼らが新たな伝説を作り出すようになるにはもう少し時間がかかるだろう。

 もちろんユベントスも選手を奪われてばかりではない。昨シーズンから本格的に使い始めた4-2-3-1の攻撃的システムに合わせて、サイドの突破力に定評のあるドゥグラス・コスタをバイエルンから、イタリア人ファンタジスタ、フェデリコ・ベルナルデスキをフィオレンティーナから獲得している。

 トップのゴンサロ・イグアインは健在だし、誰も(特にネイマールの抜けたバルセロナ)が狙っているパウロ・ディバラには、エースナンバーの背番号10を与え、他のチームに移籍しないよう予防線を張った。

 常に勝利が至上命令となるユベントスは、リーグとチャンピオンズリーグ(CL)双方で結果を出すため、各ポジションに2人のレギュラークラスの選手をそろえようとしている。連覇を記録中のリーグよりも、一昨年、今年と決勝で敗れたCLのほうに気持ちが傾くのは否めないかもしれない。そこをすかさず突こうとしているのがナポリ、ローマ、そして復活の兆しを見せ始めているミランとインテルだ。

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