宇佐美貴史の疑問。「10番の働きを
求められながら、なぜ左サイドなのか」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

 やはり(ボール支配率は)最低限40(%)くらいはほしいです。去年なんて30対70や20対80の中で、ほぼサイドを飛ばして前に蹴って、こぼれ球勝負をして相手にボールを取られて、ボール支配をされて守って......そういうサッカーではやっぱりきついですし。そのへんのトライもチーム全体でしているところだと思うので、どうなるか」

 とはいえ、どんなサッカーであれ、どのポジションであれ、宇佐美が求めるのは出場機会だ。それがなさそうであれば、移籍期限の8月31日までに何が起こるかわからない。

「もちろんどうなるか、全くわからないですよね。一番はアウクスブルクで残ってやりたいし、試合に出たい。ただ、それはアウクスブルクからの期待というか、信頼がないとできないので、そういうものがあるのかどうか。もちろん信頼を得ていかないといけないんですけど、それ以前にまず、もう少しこうしてほしいというこっちの要求はあります。そういう中で、どう動くかは本当にわからないと思いますね」

 信頼がないと安定したプレーをするのは難しい。ただし、信頼を得るための努力は選手がすべきだろう。「W杯を見据えても大切な1年になる」という思いが強いという宇佐美。2度目となるドイツでの2シーズン目は、そんなベーシックな戦いから始まっている。

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