「ファンID」さえあれば快適。ロシアでサッカー観戦を実践してみた (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 かつてロシアのタクシーは白タクが多く、マフィアがその背後についていたので、観光客はまずボラれていた。しかし、今では「Yandex.Taxi」というアプリのおかげで、あらかじめ値段がわかったうえでタクシーに乗ることができる。真夜中の飛行機に乗るため深夜0時ごろに配車を頼んだら、「今は需要が多く混み合っており、値段が上がっています」というメッセージ。それでも、ちょっとランクの高いクルマをチョイスしたら、空港まで30分の距離を1400円で行ってくれた。また、ロシアでは配車アプリの「ウーバー」を使う人も多い。

 外食は「スタローヴァヤ」と呼ばれる大衆食堂が便利だ。トレーを持って前菜、スープ、メイン、デザート、飲み物を指しながらオジちゃん&オバちゃんによそってもらうシステムが一般的なので、ロシア語のキリル文字を読めない観光客にとっても優しい仕組み。しかし、値段はピンキリで、「こんなに食べて250円なの?」と感動することもあれば、「うそ、2000円になっちゃった」とガッカリすることもある。食べる量にもよるだろうが、私の場合はレジでだいたい500円から1200円ほど払っていた。

 本田圭佑がCSKAモスクワにいたころ、ロシアを訪れたことがあった。だが、たった6~7年でモスクワの街は大きく変わってしまっていた。とりわけ驚いたのが「キオスク」と呼ばれる小さな売店がほとんど姿を消していたことだ。

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