「ファンID」さえあれば快適。ロシアでサッカー観戦を実践してみた

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

世界各国の美女も自国チームを応援すべくコンフェデ杯に集まってきた世界各国の美女も自国チームを応援すべくコンフェデ杯に集まってきた 通常の時期は、正規のルートを通してロシアを旅するためには、あらかじめ旅程を確定しておき、ホテルの「バウチャー」を入手しなければビザがもらえないため、何かと不便が多くてお金もかかった。しかし、来年のロシア・ワールドカップ期間は「ファンIDカード」の導入によって、比較的自由に安い旅行ができそうだ。

 ファンIDカードとは、観戦チケットを買った人に義務づけられる登録証のこと。6月17日から2週間にわたって開催されたコンフェデレーションズカップ(以下:コンフェデ杯)でも、このシステムが導入された。

 コンフェデ杯のインターネットフォーラムを見ると、開幕1ヵ月前ぐらいからファンIDカードが各国のチケット購入者に届けられた。このファンIDカードがあると、コンフェデ杯開催4都市間の鉄道、そして市内を走るバスなどの公共乗り物が無料になる。また、外国人にとってはこれがビザと同じ効力を持つ。これまでわずらわしかったビザ取得の手間も、ファンIDカード導入のおかげで必要なくなるわけだ。

 何より大きなメリットは、インターネットを使って好き勝手にホテルを予約できること。私の場合、「メディアビザ」というのを取得して今回のコンフェデ杯を取材したわけだが、効力はファンIDカード保持者とほぼ一緒。4名~8名部屋のドミトリーとはいえ、1泊2000円以下の格安ホステルを泊まり歩くことができたのだから、バウチャーシステムから解放されたのはありがたい。

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