「ウシー!」の声援を浴びて内田篤人が2ゴールも「勝負はこれから」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 2年余りのブランクを経て、内田はシャルケで8シーズン目を迎える。試合前にピッチに姿を現しただけで「ウシー!」と声援が飛び、ゴールを決めたときはスタジアムが文字通り湧いた。その後も内田がボールを持ったり、ダッシュしたりするだけで「ウシーコール」が巻き起こった。これはもちろん、ファン、サポーターに愛されていることの証(あかし)だろう。ただし、内田以外のサポーターに馴染みのあるシャルケの古株選手の多くはまだチームに合流していないという事情もある。

 試合会場ではシャルケの番記者やファンから「内田のケガは本当に治ったのか?」「内田の状態はよさそうだけど、またケガをするんじゃないか?」などという不安の声も上がっていた。公式戦で定期的に活躍しないかぎり、こういう声は消えないだろう。1月のときと同様、今回もこの1試合だけで今後を楽観視することができないのは確かだ。

 内田も「(問題は)継続性だからね。続けてできるかどうかだから」と、現状を冷静にとらえている。

「(先発した)コケは昨季、頑張っていたから、彼が先に出るのは当然なんじゃない? これからティロ(・ケーラー)だって戻ってくる。8月31日までは新しい選手が来るかもしれない。勝負はこれからでしょう。

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