ドイツの若さ、チリの本気。コンフェデ決勝は勝者も敗者も美しかった (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 一方、チリの決勝戦の相手であるドイツにとって、コンフェデ杯はリザーブチームの修行の場だった。正直に言って、サッカーの世界でコンフェデ杯が持つステータスは決して高いものではない。

 それならばと、代表チームとの両立で過密日程を過ごしたGKマヌエル・ノイアー(バイエルン)、MFトーマス・ミュラー(バイエルン)、MFサミ・ケディラ(ユベントス)、MFトニ・クロース(レアル・マドリード)、ベネディクト・ヘヴェデス(シャルケ04)には所属クラブのスケジュールが終わった時点でオフを与えた。そしてドイツは6月の代表マッチウイークから劇的なメンバーの入れ替えを実行し、このコンフェデ杯に臨んだのである。

 この「ドイツBチーム」のメンバー構成を見ると、ホッフェンハイムから4名招集したのを例外に、RBライプツィヒ、レバークーゼン、パリ・サンジェルマンから2名ずつ、そして残る11名はすべて異なるクラブから選手を呼んでいる。コンフェデ杯の決勝戦が行なわれたのは7月2日。欧州では多くのクラブが新シーズンに向けて調整を始めるころだ。

 コンフェデ杯に出た選手は、大会後からオフを取ることになるので、クラブチームへの合流は7月下旬になるだろう。ヨアヒム・レーヴ監督の選手選考からは、各クラブへの配慮が透けて見える。

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