若手の「ドイツBチーム」でも強い、レーヴ監督の戦略的な代表づくり (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by Getty Images

 そんなカメルーン戦で前半不振だったドイツを救ったのは、これまで代表チームでノーゴールだったふたりのアタッカーだ。まずは後半開始早々の48分、MFユリアン・ドラクスラー(パリ・サンジェルマン)との絶妙なコンビネーションからチャンスを作ったMFケレム・デミルバイ(ホッフェンハイム)が強烈なシュートを決めて先制する。すると、ドイツの硬さが一気にほぐれた。

 そしてもうひとりは、21歳のFWティモ・ヴェルナー(RBライプツィヒ)。カメルーンに退場者が出た直後の66分、さらに相手に1点を返された直後の88分と、試合を左右する節目でしっかりとゴールを重ね、若きチームを試合巧者へと成長させた。

 この「Bチーム」ともいうべき今大会のドイツ代表は、6月6日に親善試合として行なわれたデンマーク戦から始まった1ヵ月間のプロジェクトチームである。3月26日のワールドカップ欧州予選・アゼルバイジャン戦でドイツが4-1の勝利を収めたのち、出場したメンバーからDFベネディクト・ヘヴェデス(シャルケ04)、DFマッツ・フンメルス(バイエルン)、MFサミ・ケディラ(ユベントス)、MFトニ・クロース(レアル・マドリード)、MFトーマス・ミュラー(バイエルン)、MFアンドレ・シュールレ(ドルトムント)、MFメスト・エジル(アーセナル)、FWマリオ・ゴメス(ヴォルフスブルク)が抜けた。

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