ザルツブルク南野拓実の今季。なんで得点ランク4位でもベンチなのか (2ページ目)

  • 山口裕平●文 Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

 しかし、その後もなかなか出場機会が増えなかったのは誤算だった。ブラジルから帰ると、直後の試合では先発して再びゴールを決める。しかし、以降は終盤に途中投入される日々が続き、冬の中断期間まで、スタメンに名を連ねたのは、わずかに2回だけだった。

 ただ、なかなか出場時間が増えていかない中でも、南野は確実に結果を残していた。中断期間に入った第20節までに南野がマークしたゴール数は6。これは当時、リーグ7位タイの成績で、55分で1ゴールというそのペースは、得点ランクを争う他の選手たちを圧倒していた。

 リーグ再開後も南野はゴールを重ね、ついに第27節終了の時点で得点ランク2位にまで浮上する。その後のラストスパートが伸びず、最終的には4位となる11ゴールでシーズンを終えたが、昨季のリーグ戦10ゴールを上回る、キャリア最高のゴール数だった。

 これまでの南野は、とにかく結果にこだわってきた。ザルツブルク移籍直後から「結果を残すことが一番」と口にし、つねづね数字に残る活躍を意識してきた。今季もなかなか出場時間が伸びない中で、「誰も文句のつけどころがないような結果を出せれば、自分がスタメンになると思うし、そのくらいの結果を出すしかないですね」と、強い想いを語ってきた。

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