攻撃陣の厚さ。レアルがユーベに大勝でCL2連覇を果たした要因 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Mutsi Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 後半19分、試合を3-1とするR・マドリードのダメ押しゴールは、ルカ・モドリッチのアシストから生まれた。そのマイナスの折り返しを、C・ロナウドがニアで合わせたゴールだが、マンジュキッチにはその時、モドリッチにパスを出した右SBダニエル・カルバハルを追いかける元気がなかった。

 ユーベは2-1にされると、右SBアンドレア・バルザーリに代え、フアン・クアドラードを投入。より攻撃的に変化させたが、打つ手はこれのみだった。2人目の交代は後半26分。前半活躍したミラレム・ピアニッチに代え、クラウディオ・マルキージオが登場。あとはゴールを奪うのみ、という段で投入されたのが、決して攻撃的とは言えない、バランサーのマルキージオだった。

 真っ先に投入すべきは決定力のあるアタッカー。しかしながら、ベンチを見渡しても適任者はいない。ユーベの敗戦はこれをもって確定した。

 2点のリードがあるにもかかわらず、ガレス・ベイル、マルコ・アセンシオ、アルバロ・モラタという強力なアタッカーを、次々とピッチに送り込んできたレアル・マドリード。そこがユーベとの最大の違いだった。

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