ミラン公式誌編集長が振り返る。「今も心に残る本田圭佑のあのプレー」 (3ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

「ミランのユニホームを着てプレーすることを子供のころから夢見ていた」と本田は語った。そのミランで本田は92試合に出場し、11ゴールを決めた。もう少し詳しく見るとコッパイタリア戦で11試合2ゴール、リーグ戦で81試合9ゴールだ。決して悪い数字ではない。そう、最近忘れがちではあるが、ミランと本田の関係は決して悪いときばかりではなかった。

 本田のゴールとともに、いま一度、この3年半の月日を振り返ってみよう。

 ミランでの最初のゴールを本田は、ミランでの2試合目、スタメンとしてプレーした最初の試合で決めた。2014年1月15日のコッパイタリア・スペツィア戦だ。本田はこの試合の3点目を決めて、ミランのベスト16入りを確固たるものとした。

 しかし本田のミランでのベストゴールと言えば、リーグ戦での初ゴールだろう。2014年4月7日のジェノア対ミラン戦。チームを率いるのはクラレンス・セードルフで、ミランは敵地で1-2と勝利した。本田のゴールはミランの2点目で、素早いカウンターだった。30メートルを独走した後、GKマッティア・ペリンをかわしての文句なしの見事なゴールだった。

 2014~2015シーズン、ミランの指揮はピッポ・インザーギにゆだねられた。そしてこのシーズンの前半が、本田のミランでの最盛期だった。リーグの最初の7試合で6ゴールをマークし、一時は得点王争いのトップに躍り出たこともあった。

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