来日したミチェル・サルガドに聞く
ジダン、フィーゴ、そして故郷セルタ

  • 栗田シメイ●取材・文text by Kurita Simei

レジェンドクリニックでは子供たちに熱心に指導 photo by Kurita Simeiレジェンドクリニックでは子供たちに熱心に指導 photo by Kurita Simei***

──サルガドさんは現在、世界中で1500人以上の子供たちの指導をしていますが、日本の子供たちを見てどう感じましたか?

「個々の技術は高いものがありますが、サッカーのセオリーや基本をもっと学ぶ必要があると感じています。特に、スペースの活かし方。ボールを受ける際に人と人との距離が近すぎるため、スペースをいかに見つけるかに重点を置いて指導しました。子供たちの学ぼうとする姿勢は素晴らしく、私自身も高いモチベーションで臨めました」

──今回、レジェンドチームとして日本で初めての活動となりました。今後の日本との関わりについてはどのように考えていますか。

「今回が1回目ということで、いい経験となったと思っています。私がアカデミーに関わる理由としては、自分の経験を世界中の子供たちに伝えたいということが根底にあります。それに同意してくれる『レジェンド』たちにも協力を求めて活動を広めていきたいです。現代のフットボール界は、国境の壁がどんどん低くなっている。いい選手がいれば(レジェンドチームの活動の中心となっている)ドバイやスペインに連れていき、クラブとつなぐ可能性もあります」

──今回のクリニックではジダンを引き合いに出して指導する場面もありましたが、そのジダン監督が率いるレアル・マドリードは、2シーズン連続でCL決勝進出を果たすなど、充実期に入っているように感じます。

「確かに、今のレアルは質の高いパフォーマンスを存分に発揮していて、欧州の舞台で充実期に入っていると思います。しかし、レアルは欧州だけでなく、スペインのリーグタイトルを義務づけられたクラブです。近年では、国内リーグではバルセロナに水を開けられています。仮にCLを獲っても、リーグタイトルを逃せばいいシーズンとは言えないでしょうね」

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