クライファート息子も。アヤックスの若手を伸ばす「裏の補強」システム (5ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 そしてヌーリは、ヨング・アヤックスのスター的な存在だ。テクニックに秀でたファンタジスタで、細かなタッチで相手を翻弄してからノールックでパスを通してくる。VVV戦で3アシストを記録したヌーリに、『フットボール・インターナショナル』誌は採点8(10点満点)を与えていた。

 アヤックスには「表の補強」と「裏の補強」がある。「表の補強」とは、夏や冬の移籍市場で選手を買ったり、レンタルで獲得したりすること。今季でいえば南米3人衆(サンチェス、カシエラ、ネレス)に加え、GKティム・クルル(前ニューカッスル・ユナイテッド→AZアルクマールにレンタル)、ヴェスターマン(前レアル・ベティス)、ツィエク(前トゥウェンテ)、トラオレ(チェルシーからレンタル)の7人だ。

 一方の「裏の補強」とは、トップチームにケガ人や出場停止処分者が出たとき、リザーブチームやU-19の選手を引き上げて新戦力として起用することだ。シーズン終盤にかけてアヤックスのトップチームの選手層がどんどん厚くなり、ベンチが充実していった背景として、この「裏の補強」が功を奏している。

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