ユベントスとレアル。CL準決勝第1戦の勝因はサイドバックにあり (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 D・アウベスのユーベ入りは昨シーズン。ベルリン五輪スタジアムで行なわれた2014~15のCLファイナル(3-1でバルサがユベントスに勝利)の後だ。そこで勝者に輝いたバルサから、敗者となったユーベへ移ったわけだが、この移籍でバルサのチーム力は後退を余儀なくされた。

 D・アウベスの代役不在がバルサの痛手となっていることは、ユーベと争った今季のCL準々決勝戦の完敗劇で、いっそう鮮明になったのだ。

 付け加えれば、現地時間5月2日に行なわれたもうひとつの準決勝、レアル・マドリード対アトレティコ・マドリード(3-0でレアルが勝利)も、明暗を分けた原因はサイドバックにあった。右サイドバックのファンフランとシメ・ブルサリコをいずれもケガで欠き、ルーカス・エルナンデスという左利きの選手をそこで起用しなければならなかったアトレティコ。これに対して、マルセロとダニエル・カルバハルの両サイドバックが圧倒的なパフォーマンスを見せつけたR・マドリード。試合を分けたのはこの差だった。

 サイドバックが活躍したほうが勝つ。バルサ対ユーベ、R・マドリー対アトレティコ、そしてモナコ対ユーベと、終盤を迎えた今季のCLで、その解釈に正当性が見いだせる試合が続いている。

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