好調でもまたベンチ。香川真司が今季でドルトムントを去る可能性は? (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Itaru Chiba/AFLO

 香川は現状をそれほど深刻にとらえてはいないようだった。続いて、やはり2-3で逆転勝利を飾ったドイツ杯バイエルン戦の後のコメントはこうだ。

「(出場なしは)しょうがない。今日も4-4-2だったので、後半必ず出番があると言われていた。ただ勝ったので全てオッケーですし、リーグも(ドイツ杯)決勝もあるので、そこにモチベーションを向けていきたいです。今日は厳しい中で勝ったので、(次の試合は)モチベーションの難しさがあるが、(バイエルン戦で)出てない選手がそういう戦いで勝ちきれるようにしていきたい。僕は準備をしていきたい」

 その表情に一時期のような苦悩はないが、多くを語ることもなかった。バイエルン戦では試合終了間際に出場を準備し、ベンチで着替えも済ませたにもかかわらず、戦況を見たトゥヘルは急遽、ディフェンシブなマティアス・ギンターを指名した。そんな経緯があったことも、あまり深刻にならない理由かもしれない。
 
 香川が先発し続けたのは、リーグ戦では第24節から29節までのうち、負傷でベンチ外となった28節バイエルン戦以外の5試合。そして同時期に行なわれていたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝モナコ戦の2試合だ。この間、シャルケとのダービーマッチやヘルタ・ベルリンとの上位争いで活躍したこともあり、地元紙の評価も高かった。

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